
光回線を追いかけるのもう疲れた。普通に使えて安いのない?



楽天モバイルを固定回線化したら月3,278円ですむよ
光回線は定期的に乗り換えたり、解約するふりをして電話を掛けることで維持費が安くなります。しかし一々気に掛けるのも面倒ですし、いわゆる「脳のリソース」を食うと批判されることもあります。
このような場合は安定して安く無制限にギガを使える方法の一つとして、楽天モバイルのSIMカードをホームルーターに入れて固定回線化するという方法があります。
この記事では、実際に「Speed WiFi Home 5G L11」というホームルーターに楽天モバイルのSIMを挿して、固定回線化に挑戦してみました。
- 設定は本当に簡単なのか?
- 通信速度はどれくらい出るのか?
- 光回線の代わりになるのか?
- 費用はどれくらいかかるのか?
気になるポイントを一つずつ解説していきます。
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結論 楽天5Gエリアなら100Mbps超え 複数台接続も安定







めちゃくちゃ繋いでも大丈夫でした。
普通に測定してもつまらないので、大量のスマートフォンでYouTubeを流し続けながら負荷テストを行いました。↑の環境でも77Mbps。パケ詰まりもなく実用上の性能に問題がないことが分かりました。


【追記】土曜日の13時に測定したところ更にスピードアップ(260Mbps)していました。時間帯によっては光回線並になります。
1. 楽天モバイルSIM×ホームルーター固定回線化とは?


まず、なぜ楽天モバイルのSIMをホームルーターで使うのか、その理由を整理してみましょう。
月額料金が安い
楽天モバイルの料金プラン「Rakuten最強プラン」は、データ使用量に応じて料金が変動する仕組みです。
データ容量 | 料金 |
---|---|
3GBまで | 1,078円 |
20GBまで | 2,178円 |
無制限 | 3,278円 |



どれだけ使っても3,278円。
これを固定回線として使うので、光回線よりも大幅に安くなる可能性があります。
工事不要で手軽に導入可能
ホームルーターは、光回線のような工事は必要ありません。コンセントに挿すだけで、すぐにインターネットが利用できます。
テザリングより安定している←重要
スマホのテザリングも利用可能ですが、長時間使用すると通信速度の低下や接続不良が発生します。また、同時接続できる台数は通常10台程度で、最大まで接続すると不安定になりストレスが溜まります。
一方、ホームルーターは複数機器の常時接続に耐えられるように設計されているため、テザリングより安定した通信が可能です。
楽天ポイントが貯まる
楽天モバイルの契約者は楽天市場での買い物でポイント還元率が4%上乗せされます。還元ポイントの上限は月2,000ポイントで、楽天市場で月55,000円以上の買い物をすれば、実質1,278円で楽天モバイルが利用できます。
購入金額(税込み) | SPU還元(4%) | 備考 |
---|---|---|
5,500円 | 200ポイント | – |
11,000円 | 400ポイント | – |
16,500円 | 600ポイント | – |
22,000円 | 800ポイント | – |
27,500円 | 1,000ポイント | – |
33,000円 | 1,200ポイント | – |
38,500円 | 1,400ポイント | – |
44,000円 | 1,600ポイント | – |
49,500円 | 1,800ポイント | – |
55,000円 | 2,000ポイント | 上限到達 |
更にAndroidのPlayストア限定ですが、2,000円以上アプリ課金をすることでポイント還元率が2%上乗せされます。もし楽天市場で月55,000円以上の買い物をすれば、さらに1000ポイントもらえます。



つまり楽天市場で月55,000円以上買い物&Playストア2,000円以上アプリ課金で、実質278円で楽天モバイルを使う事が可能。
楽天モバイルのポイント還元制度 詳細
基本還元
- 楽天モバイル月額料金:3,278円
- 楽天市場での買い物で追加4%還元
- 還元上限:月2,000ポイント
- 上限達成に必要な購入金額:55,000円
購入金額別ポイント還元表
購入金額(税込) | SPU還元(4%) | 備考 |
---|---|---|
5,500円 | 200ポイント | – |
11,000円 | 400ポイント | – |
16,500円 | 600ポイント | – |
22,000円 | 800ポイント | – |
27,500円 | 1,000ポイント | – |
33,000円 | 1,200ポイント | – |
38,500円 | 1,400ポイント | – |
44,000円 | 1,600ポイント | – |
49,500円 | 1,800ポイント | – |
55,000円 | 2,000ポイント | 上限到達 |
Android ユーザー追加特典
- Playストアで2,000円以上の課金で追加2%還元
- 追加還元上限額:1,000ポイント(月55,000円以上の買い物時)
実質料金計算
- 一般ユーザー
- 月額料金:3,278円
- 最大還元:-2,000ポイント
- 実質料金:1,278円/月
- Androidユーザー(条件達成時)
- 月額料金:2,278円
- 最大還元:-2,000ポイント
- Android追加還元:-1,000ポイント
- 実質料金:278円/月(ほぼ無料)
条件達成に必要な要件
- 楽天モバイル契約
- 楽天市場で月55,000円以上の買い物
- Android端末でPlayストアにて2,000円以上の課金(追加還元希望時)
5G対応で高速通信(エリア内)
楽天モバイルの5Gエリア内であれば、光回線に匹敵する高速通信が期待できます。



居住地域は中部地方の田舎の方ですが、スマホ1台のみ接続した場合は140Mbps、17台接続した場合でも77Mbpsでした。
2. 使用するホームルーター「Speed WiFi Home 5G L11」




今回、楽天モバイルのSIMを挿して使用するホームルーターは、「Speed WiFi Home 5G L11」です。
この機種を選んだ理由
- 楽天モバイルの5G回線(Band77)に対応しているホームルーターであること。
- メルカリ等の中古市場で6,000円程度と安価に入手できること。
- 楽天モバイルの接続実績が豊富にあること。
- 最大30台まで同時接続が可能であること。
より新しいモデルの「L13」も存在しますが、今回は入手性とコスパを考慮して「L11」を選択しました。※「L12」は楽天モバイルと相性が悪いのでおすすめしません。


3. 楽天モバイルSIM×L11固定回線化の事前準備



固定回線化を始める前に、以下の2点を準備しましょう。
Speed WiFi Home 5G L11の入手
メルカリなどのフリマサイトで中古品を探しましょう。中古なら6,000円前後で購入可能。UQ版でも楽天モバイルは問題なく繋がります。


楽天モバイルのSIMカード契約
楽天モバイルの公式サイトから、「Rakuten最強プラン」をSIMカードで契約します。
MNP契約出来るなら下記リンクから申込で14,000円分の楽天ポイントがもらえるキャンペーン中。
【注意】eSIMではなく、必ず物理SIMカードを選んでください。
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4. 設定手順を解説



それでは、実際に楽天モバイルのSIMをL11に挿して、設定を進めていきましょう。
【手順1】L11をオールリセット(初期化)


中古で購入したL11は、前の所有者の設定が残っている可能性があるため、最初にオールリセットを行います。
- L11底面のカバーを開ける
- リセットボタンを爪楊枝などで3秒以上長押し
- ランプが全点灯し、ステータスランプが赤色に点滅したら初期化完了
【手順2】楽天モバイルのSIMカードを挿入


- L11底面のカバーを開ける
- SIMカードスロットに、楽天モバイルのSIMカードを挿入(向きに注意!)
- 楽天ロゴ側を本体バーコードに向けて挿入
- カチッと音が鳴るまで差し込む
【手順3】L11の設定画面にアクセス&ログイン
スマホやPCのWi-Fi設定画面を開く


「SP」で始まるSSID(ネットワーク名)を選択します。


Wifiのパスワード(暗号化キー)はL11底面もしくは側面に記載されています。
Wifiに接続しても、まだネット接続は不可
Wi-Fi接続後、このままではまだネット接続出来ません。ブラウザ(SafariやChromeなど)を起動しアドレスバーに「http://192.168.0.1」と入力し、L11の設定ツールにアクセス。


ログイン画面が表示されたら、L11側面または底面に記載されているパスワード(4桁)を入力してログイン。
【手順4】楽天モバイルのAPN設定
L11の設定画面で、楽天モバイルのAPN情報を入力します。


設定画面のメニューから「設定」→「プロファイル設定」を選択


- 以下のAPN情報を入力:
- IPタイプ:IPv4/IPv6
- プロファイル名:rakuten
- APN(接続先情報):rakuten.jp
- 認証方式:CHAP
- ユーザー名:(空欄)
- パスワード:(空欄)
- 「保存」をクリック
【手順5】APN情報をデフォルト設定に切り替え


- プロファイルリストで、先ほど作成した「rakuten」を選択
- 「デフォルトとして設定」をクリック



これで設定は完了です。


L11のステータスランプ(下から2番目)が緑色に点灯していれば、正常に接続できています。
5. 通信速度を計測。光回線と比較してみた
実際に楽天モバイルのSIMを挿したL11で、インターネットの通信速度を計測してみました。(2025/02)


1台のみ接続した状態


17台同時接続した状態
僕の環境(楽天モバイル5Gエリア内)では、ホームルーターに1台だけ接続した状態では
- 下り(ダウンロード):約140Mbps
- 上り(アップロード):約43Mbps
という結果になりました。



楽天モバイルのSIMを直挿ししてスピードテストした時とほぼ変わりませんでした。
10ギガプランの超高速光回線と比較すると劣りますが、通常利用(ブラウジング、動画鑑賞)であれば全く問題ない速度になります。
もちろん通信速度は利用環境や時間帯によって変動しますが、楽天モバイルの5Gエリア内であれば、光回線に匹敵する速度が出る可能性があることが分かりました。
高負荷をかけてみた


デバイスを17台接続した状態で仕事をしてみました。現時点で執筆しているPCのネットワークもL11を使用しています。仕事でも問題なく使用できています。


YouTubeをスマホで12台連続同時再生しても、止まることなく動作しました。


みんなのネット回線速度によると、全国平均で時間帯に関わらず200-300Mbpsの高速通信が出来ていることがわかります。



これなら家族全員で使っても安心です。
6. 費用はどれくらいかかるのか
楽天モバイルSIM×L11の固定回線化にかかる費用をまとめます。
- 初期費用:
- L11本体:約6,000円(中古)
- 月額費用:
- 楽天モバイル料金:最大3,278円(データ無制限)
光回線と比較すると、初期費用は工事費がかからない分安く、月額費用もデータ使用量によっては大幅に安くなる可能性があります。
例 月額5,000円の光回線と比較
3年間利用した場合の総費用を比較してみましょう。
- 光回線: 工事費(無料と仮定) + 月額5,000円 × 36ヶ月 = 18万円
- 楽天モバイルSIM×ホームルーターL11: 本体代6,000円 + 月額3,278円 × 36ヶ月 = 124,008円



光回線の工事費が無料の場合でも、およそ6万円程安くなりました。
よくある質問



自分のエリアが5Gかどうか知りたい。
楽天モバイルを契約していない場合は、こちらのサイトから5G対応エリアかどうかを確認することができます。


緑色が5Gエリアです。都心ほぼ5G対応済み。
楽天モバイルを既に契約しているのであれば、スマートフォンの電波表示が「5G」になっているか確認してみましょう。



やってみたけどなんか遅い。
その場合置き場所を変えてみましょう。無線のホームルーターは置く場所を変えるだけで速度が劇的に向上します。特に窓際の高いところに置くことがポイントです。



楽天ターボは?


楽天ターボは罠です。確かに楽天SIMとホームルータがセットになった「楽天 Turbo」という商品が存在します。楽天モバイル契約者は20000ポイント還元、6ヶ月0円、一見魅力的ですが、ホームルーター機種代が41,580円、更に7ヶ月目以降4,840円でごく一部を除いて全然お得ではありません。下記に残酷な表を置いておきます。
楽天モバイル未契約者が楽天Turbo契約 (ポイントもらえない)
月数 | 楽天Turbo 累計費用 | 楽天SIM+L11 累計費用 | 差額 |
---|---|---|---|
1ヶ月 | 41,580円 | 9,278円 | +32,302円 |
2ヶ月 | 41,580円 | 12,556円 | +29,024円 |
3ヶ月 | 41,580円 | 15,834円 | +25,746円 |
4ヶ月 | 41,580円 | 19,112円 | +22,468円 |
5ヶ月 | 41,580円 | 22,390円 | +19,190円 |
6ヶ月 | 41,580円 | 25,668円 | +15,912円 |
7ヶ月 | 46,420円 | 28,946円 | +17,474円 |
8ヶ月 | 51,260円 | 32,224円 | +19,036円 |
9ヶ月 | 56,100円 | 35,502円 | +20,598円 |
10ヶ月 | 60,940円 | 38,780円 | +22,160円 |
11ヶ月 | 65,780円 | 42,058円 | +23,722円 |
12ヶ月 | 70,620円 | 45,336円 | +25,284円 |
分析結果:
- 楽天SIM+L11の方が常に総費用が安くなります。これは主に楽天Turboの高額な初期費用(41,580円)が原因です。
楽天モバイル契約者が楽天Turbo契約(20,000ポイントもらえる)
月数 | 楽天Turbo 累計費用 | 楽天SIM+L11 累計費用 | 差額 |
---|---|---|---|
1ヶ月 | 41,580円 | 9,278円 | +32,302円 |
2ヶ月 | 41,580円 | 12,556円 | +29,024円 |
3ヶ月 | 21,580円 (20,000Pゲット) | 15,834円 | +5,746円 |
4ヶ月 | 21,580円 | 19,112円 | +2,468円 |
5ヶ月 | 21,580円 | 22,390円 | -810円 |
6ヶ月 | 21,580円 | 25,668円 | -4,088円 |
7ヶ月 | 26,420円 | 28,946円 | -2,526円 |
8ヶ月 | 31,260円 | 32,224円 | -964円 |
9ヶ月 | 36,100円 | 35,502円 | +598円 |
10ヶ月 | 40,940円 | 38,780円 | +2,160円 |
11ヶ月 | 45,780円 | 42,058円 | +3,722円 |
12ヶ月 | 50,620円 | 45,336円 | +5,284円 |
分析結果:
- 6ヶ月目に解約した場合のみ、楽天Turboの方が安くなります。 これは楽天Turboが6ヶ月無料であることが原因です。
楽天モバイルユーザーで、どうしてもL11の調達や設定が面倒、かつ短期でお試しをしたい場合のみ楽天Turboがおすすめです。通常は楽天モバイルで良いと思います。
注意点
楽天モバイルが改悪するリスク
今は何百ギガ使っても何もお咎めなしで、むしろそれ関連のツイートを拡散している位ですが、今後速度制限などの改悪がある可能性もあります。
現状は楽天モバイル公式アカウントが大量のデータ使用を公認しているので問題ありません。



100GB以上使っている割合が5人に1人、、。
メリット・デメリットまとめ
【メリット】
- 月額料金が安い(最大3,278円)
- 工事不要で手軽に導入できる
- 楽天ポイントが貯まりやすい(人によっては楽天モバイル代金をほぼ賄える)
- 5G対応で高速通信(エリア内)
- L11はコンパクトで邪魔にならない
【デメリット】
- 楽天モバイルの5Gエリア外だと速度が低下する可能性がある
- 中古のL11は状態に注意が必要、最初に設定の手間が掛かる
- 将来の楽天モバイルの改悪リスク
まとめ 光回線のメンテナンスが面倒ならアリ
実際に試してみた結果、楽天モバイルのSIMをL11に入れて固定回線化する方法は、設定も簡単で、通信速度も速く、費用も安いことが分かりました。
特に、楽天モバイルの5Gエリア内にお住まいの方にとっては、光回線に代わるコスパ最強の固定回線になり得ます。



最初の手間さえ乗り越えればずっと月3,278円。これはまさに固定回線のインデックス・ファンド。



ワイモバいっぱい契約する人はソフトバンク光一択だけどね



マネーフォワード光もおすすめやで!(何も知らない)
\ 三木谷社長のURL /
参考 乗り換えをお考えの場合はこちら


コメント
コメント一覧 (3件)
これは楽天の音声simを挿すということは、このルーターからのデータの中身はモバイル回線になるという認識でいいのでしょうか?
お世話になります
私にとってタイムリーな記事で非常に参考になりました。
楽天モバイルの契約はRakuten UN-LIMIT VIIではなく最強プランにしたら何か不便ありますでしょうか。
こんにちは。楽天最強プランで問題ありません(^.^) Rakuten UN-LIMIT VIIは旧名称でした、訂正しておきます🙏