もっともっと生活費を節約したい。〇金も払いたくない。とにかくお金を払いたくない。
じゃあもう日本脱出ね
「日本脱出」で生活費はどこまで抑えられるのか。
日本を捨てて発展途上国に住むとどうなるのでしょうか。
今回は、2024年12月から2025年1月にかけて、フィリピンセブ島の知人のコンドミニアムに3週間滞在した経験から、日本人の居住適性、生活費の節約効果、税務面について解説します。
結論 フィリピン移住で生活費は削減可能。ただし
生活費はフィリピン人になれるなら月3万。日本人でいたければ月10万。
日本の税金は年間半分以上フィリピンに滞在すれば免除される。フィリピンでの納税額は賄賂で調整可能。
まさしくここは修羅の国。
フィリピンってどんな国?東南アジアの格差社会の実態
フィリピンは赤道に近い場所に位置する島国です。
東南アジアの中でも平均年収が40万円と低く、貧富の差が激しい事で知られるフィリピン。銀行口座保有割合はたったの20%です。しかも上位1%が国の富の50%を保有しています。これは、上位1%が35%を保有するアメリカをも上回り、アメリカ人もびっくりな格差社会です。
フィリピンの生活費:月3万円で暮らすことは可能か
フィリピン人の平均月収は、月3〜4万円と言われています。実際に、現地で働く日本人の知人がビルの清掃員から聞いた話では、彼の月収は15,000ペソ(約40,000円)だったそうです。
つまりやろうと思えば月3万円で暮らしていく事も可能。
ただしあくまでもプレハブ小屋のような狭い家で最低限の電気と水道だけで暮らし食事は屋台のチキンや笹の葉に巻かれた米を食べ続ける生活が出来ればの話です。
もちろんシャワーやトイレは共同です。エアコンなんてありません。ちなみにフィリピンの平均気温は1年中30度のため地獄です。
流石にここまで生活レベルを落とすことは出来なかったので、日本人としての尊厳を保ちつつコスパ重視の生活を目指します。
日本人が生きていけるフィリピン生活費シミュレーション
一人暮らしを想定。1フィリピンペソ=約2.7円で計算しています。
支出 | ペソ | 円 |
---|---|---|
家賃 | 15,000 | 40,534 |
ランドリー代 | 800 | 2,162 |
電気代 | 1,200 | 3,243 |
飲料水代 | 400 | 1,081 |
水道代 | 110 | 297 |
食費 | 10,000 | 27,023 |
交通費 | 2,000 | 5,405 |
交際費 | 3,000 | 8,107 |
通信費 | 500 | 1,351 |
服飾費 | 2,000 | 5,405 |
雑費 | 2,000 | 5,405 |
合計 | 37,010 | 100,011 |
カテゴリー別 フィリピン生活でかかった費用と所感
家賃:とても安い。月4万円でプール・ジム付きマンション
セブ島の中心地にある、家具・家電付き、プール・ジム付きの8畳ワンルームクラスのマンションが、なんと月4万円で借りられます。これは、日本の都市部では考えられないほどの安さです。少し広い1LDKクラスの部屋でも、約67,000円で借りることができます。
フィリピンでは、Facebookを通じて個人間で賃貸契約をするのが一般的です。
知人の請求書も、知らない外国人名義(大家)になっていました。
参考物件例(Facebookグループ)
- 8畳ワンルームクラス:https://www.facebook.com/groups/504720390848713/permalink/1320136119307132/
- 1LDKクラス:https://www.facebook.com/groups/504720390848713/permalink/1357117662275644/
ランドリー代:高い。高級住宅街では外干し禁止
フィリピンでは、洗濯機がない住宅が多いです。高級住宅街(月4万円の家賃でも高級住宅街です)では、外に洗濯物を干すことが禁止されています。これは、「富裕層は洗濯物を外に干してはいけない(みっともない)」と考えるフィリピン独特の価値観によるものです。そのため、ランドリーの利用が必須となり、週1回の利用で約800ペソ(約2,162円)の費用がかかります。
電気代:日本より少し高い。節約の鍵はエアコン
フィリピンの電気代は、14.9ペソ/kWh(約40円/kWh)と、日本の平均(約31円/kWh)よりも高くなっています。しかし、日本と違い月額基本料金がないため、それほど差は生まれません。
例えば、使用量が200kWhの場合、
- フィリピン:200 × 40円 = 8,000円
- 東京電力:基本料金935円 + (120kWhまで × 29.80円) + (80kWhまで × 36.40円) = 7,387円
となり、東京電力の方が613円お得です。
知人はフィリピンの気候が好きで、休日の昼間くらいしかエアコンを使用しないため、電気代は月3,000円程度だそうです。僕もこんな感じの空調服を着用した結果、3週間エアコンなしで過ごせたので、節約は十分に可能です。
ただしフィリピンでは日本で絶滅した旧時代のエアコンが未だに使われているため、温度調節が難しく、風邪を引く可能性があります。
水道代・飲料水:めちゃくちゃ安い。ただし、水道水は飲めない
フィリピンの水道代は、非常に安く、1日1〜2回シャワーを浴び、歯磨きの際に水を出しっぱなしにしても、月300円程度です。
ただし水道水は飲めないため、こんな感じの10Lのミネラルウォーター(約250円)を常備する必要があります。週に1本消費すると仮定すると、飲料水代は月約1,000円となります。
食費:外食は日本より安いか同じ位。現地マーケットはとても安い。
フィリピンには遊びがスマホかショッピングセンターか海辺くらいしかないため、毎日の楽しみが日本と比べ全然ありません。そのためつい食事に刺激を求めて外食が多くなりがちなので余裕をもたせて月27,000円にしてあります。
日本の吉野家レベルのファーストフード店では、99ペソ(約260円)程度で食事ができますが、それなりの高級レストランに行くと400ペソ(約1,000円)程度かかります。外食に関しては、日本よりも少し安いものの、極端に安くはないです。マクドナルドやケンタッキーなどのファーストフードチェーンの価格は、日本とほぼ同じです。
おすすめはチキンです。
とりあえずチキンを選べばケンタッキー並のおいしさのチキンがどこでも食べられます。
自炊をする場合、イオンのようなショッピングセンターで買い物をするか、現地の人々が通うマーケットで買い物をするかで、食費は大きく変わってきます。
ショッピングセンターでは、例えばニンジン2本で500円、タマネギ1個で150円程度と、日本よりも割高です。
ただし現地人が通うマーケットはそれの8割引き程度で売られています。大量買いしても全くお金が減りません。
実はショッピングセンターも現地マーケットから調達していてかなり鮮度も良いです。治安は悪いのでスリに注意さえすれば食費を月4,000円程度に抑える事も可能。
交通費:タクシーが格安。ぼったくられても大して痛くない
セブ島には電車なんて便利なものはありません。
移動手段はバス、軽トラを改造したような謎の乗り物、バイクタクシー、タクシーを使います。
個人的に全部タクシーで良いと思います。10キロ走っても1000円程度で乗れるのでぼったくられない限りとても安く移動が可能。ちなみにもしぼったくられてもせいぜい2,000円程度です。日本でタクシー10キロ走らせて4,000円取られる方がぼったくりです。
月収3万円のフィリピン人の金銭感覚では、悲しいことに日本人からぼったくりきれないのです。
注意点としてタクシードライバーに道を教えるとき、スマホを渡しては絶対にダメです。知人聞いた話では、スマホを渡して道案内したあと降車時にスマホを返してもらおうとしたら「え、これ俺のだけど」としらを切られ返してもらえなかった同僚がいるとのことです。油断は禁物です。
ぼったくられたり嫌な思いをしたくない場合はGrabというアプリでタクシーを呼ぶとまともな車が来ることが多いです。ただし料金は3割くらい高くなります。それでも元の料金が安いので差額は数十円から数百円です。旅行でフィリピンへ来たらGrabを使いましょう。
ちなみに軽トラを改造したような謎の乗り物は8キロ走って40円とか信じられないような価格で移動が可能。大体食料調達のため現地マーケットへ向かう現地人がそれに乗ることが多いです。
ただし満員にならないと走ってくれなかったり、どこにいくのかよく分からなかったり、外国人はぼったくられて100円取られたりします。(ぼったくりきれていない)
交際費:人による
知人は、時々会社の同僚と遊びに行くため、月に8,000円程度の交際費を使っているそうです。ちなみにいかがわしい店に行くと3,000ペソ(約8,000円)程度かかるそうです。また、普通のマッサージ店でも、1,000ペソ(約2,700円)程度のチップを払って交渉すればいかがわしいマッサージを受けられることもあるそうです。詳細はここでは割愛します。
通信費:とても安い。Wi-Fi代わりに利用も
フィリピンのスマートフォン代はとても安いです。GlobeというキャリアのSIMカードは、20GBで約270円(7日間有効)で利用できます。1週間で約1,000円かかりますが、知人はこのSIMカードをWi-Fi代わりに利用しており、月約1,300円程度で運用しているそうです。速度も問題ありません。
服飾費:人による。冷房対策は必要
フィリピンは常夏のため、冬服は必要ありません。ただし、高級レストランなどは冷房が非常に効いている場合がある(フィリピン人は寒ければ寒いほどおもてなしになる)ため、長袖の服はあった方が良いです。人によって異なりますが、ここでは月5,000円程度と計算しています。
雑費:散髪やマッサージは安い
まともな散髪屋(約1,000円)や普通のマッサージ(1時間約1,000円)などの雑費として月5,000円程度と計算しています。
これで合計10万円です。お疲れ様でした。
税金:183日以上滞在で日本の税金はなくなる
日本よりもフィリピンに滞在する日数の方が多ければ、フィリピンの税制が適用されます。原則として、1年間で183日以上フィリピンに滞在すれば、日本の税金は免除されます。
フィリピンの税金に関しては、知人によると、ショッピングモールに併設されているビジネスセンターで賄賂を渡すことで、なんとかなるそうです。このあたりは、実際に住んでみないと正確なことは分かりません。
知人は、フィリピンに支店のある日本法人コールセンターで正社員として働いていますが、給与明細を見せてもらったところ、なぜか税金は引かれていませんでした。月収はフルタイム勤務で日本円で月12万5千円。日本人びっくりの激安ブラック企業。ただしフィリピン人からすれば超高収入のエリートサラリーマンです。
ちなみに日本へ電話するので英語力は不要だそうです。
よくある質問
フィリピンに移住すれば、日本では税金がかからないの?
A:海外転出届を提出し、1年の半分以上をフィリピンで過ごせば日本では税金がかかりません。国民年金の支払いも任意になります。フィリピンでの納税については、不透明な部分が多いです。
いつまでフィリピンに滞在できるの?
A:ノマドワークでフィリピンに行く場合、観光ビザを取得すれば、最大3年間滞在できます。ただし、観光ビザの延長料金として、月8,000円程度かかります。観光ビザの最終期限である3年後に一度日本に帰国し、再びフィリピンに戻れば、期間はリセットされ、さらに3年間滞在できます。これほど長く滞在できる国は、アジア諸国ではフィリピンだけです。
フィリピンは英語通じる?
ショッピングモールやコンビニ、チェーン店等では大卒の選ばれしエリートが働いているので通じます。タクシードライバーや現地のマーケットではフィリピンの言語しか通じないことも多いです。ぼったくられて文句をいうと「ノーイングリッシュ(悔しかったらビサヤ語で話せ)」と嘘をつかれることもあります。
海外に転出したら、銀行口座、証券口座、NISA口座は強制解約されるの?
A:教科書通りの説明では解約になります。しかし、知人によると会社の同僚に聞いたところ全員解約されたことはないとのことです。ブログやYouTubeで探しても強制解約されたという事例は見つかりませんでした。よく考えれば転出届を提出してもそれは市区町村の情報であり、銀行や証券会社には連絡がいかないからだと思います。ばれるとしたら一般口座で利益を確定して納税しなかった場合、証券口座から税務署に連絡が行き、税務署が調査した結果、住民票がないことで発覚する可能性はあります。
注意点:気軽にいける場所ではない
ここまであまり書きませんでしたがフィリピンは東南アジアの中でもかなりやばい方の国です。ここ数年ドゥテルテ元大統領は麻薬密売犯を6,000人死刑にしました。犯罪率は日本の10倍です。未登録の銃は蔓延しています。狂犬病の野良犬もいます。デング熱の蚊もいます。
ベンチで休んでいた時にやってきた乞食(歌を歌って金を無心している様子) 閲覧注意
日本人がベンチに座れば子供が集まってきて金を無心され、アイスを買えば私にも買ってと物乞い少女にお願いされ、教会に行くとマッチ売りの乞食にマッチを1本100円で売りつけられそうになります。
タクシーに乗っていても赤信号で止まると謎のフルーツや水を押し売りされ、たまに赤ちゃんを担いだ若い女性がやってきて金をくれとガラスをこんこん叩かれます。観光地でカメラで自撮りをしていると子供がやってきてPicture?というので写真を取ってくれるのかと思いきや渡すとそのままスマホを奪われて逃げられます。スラムが至る所に点在しており気づかず入ってしまうと何十人もの子供に囲まれ「マナ、マナ」(多分お金の意味)と乞食されます。大人からは獲物を見る目で睨め付けられます。
スマホ窃盗以外は本当に体験しました。
以前話題になった電話振り込め詐欺の「ルフィ」もフィリピンにいました
まとめ:日本は平和で恵まれた国だった
SNSでは日本が貧しいとか政治が悪いとか騒ぐ人がいますが、そういう人は一度発展途上国や先進国を訪れてみると良いと思います。
発展途上国並みの食事の価格と、先進国並みの安全や設備、治安が両立している日本がいかに恵まれた国か実感できるはずです。
わかったらたまおくんも日本で仕事頑張るんやで。
いいえ今年5月からフィリピンへ長期移住します
たまコイン発展途上国底辺乞食FIRE編を乞うご期待へ
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